【その1】
自転車に乗っててクルマにぶつけられて逃げられた。
警察もひき逃げなのにまともな捜査してくれないから
二ヶ月くらい毎日現場に花を置いてたら
犯人がノイローゼ気味になって出頭してきた。
(他にコンビニのお兄さんが賞味期限切れのオニギリや飲み物を毎日現場に置いてたら・・・
という類似話もアリ。)
【その2】
自室の財布から1万円がなくなっているのに気づいた男性。
「また狙われるのは嫌」と思い、住んでいるアパートの玄関にうその“警告文”を張った。
すると同じアパートの男が自首し、窃盗容疑で逮捕された。
被害者の男性が張った警告文は次の通り。
「盗ったのは分かっていますよ。
ビデオで撮っていますよ。
警察に届けます」
犯人の男は、「ばれた」と思い込んで自首したという。
実際にはビデオは撮られていなかった。
事故現場で「目撃された方は情報をお寄せ下さい。」という看板を見かけることがある。
ひょっとすると、この看板があるだけで犯人が自首することもあるかもね。
相手の狙いを看破し、逆手にとる。
敵の裏をかくのはかなり高度な戦術だ。
たとえ敵の作戦を看破できたとしても、もし自分がピンチになっていることに気が付けば大抵の場合は、まず逃げる。
たとえば、「姉川の戦い」での織田信長。
浅井、朝倉の軍勢に挟み撃ちにされそうなことを知った織田軍はとにかく逃げて難を逃れた。
早逃げは被害を最小にする最良の方法だ。
しかし、ピンチを逆手にとる武将もいた。
「川中島の戦い」で、武田信玄の「キツツキ戦法」を破った上杉謙信。
炊事の煙がいつもより多いことから、敵(武田軍)の夜襲を看破した上杉軍は、退却ではなく攻撃を決断した。
敵が軍を2手に分けるのであれば、それを逆手に取って手薄になった本陣に突撃したのである。
敵が迫る中、短時間で作戦を立案、実行に移す。
これは余程の知略と度胸がないとできない戦略である。
しかし、みごと成功すれば成果は大きい。
現代のビジネスに於いても同様の事象は考えられる。
相手の変化に対して、撤退するか攻撃するか。
大切なのは、ピンチに陥ってもパニックにならず冷静であること。
リーダーはピンチの時にこそ、その真価を問われものだ。
戦力差があるもの同士が同じ戦い方をした場合は、成果の差は戦力差よりも広がる。
大軍勢が、小兵力を攻めるならば圧倒的な戦力差に頼って相手と同じ様に戦うのが良い。
これが、圧倒的勢力の王道にして重要な戦略である。
では、わずかな兵力で大軍を相手にするときには、どんな戦略を立てれば良いのだろうか。
それは、大軍勢の戦略の逆。
つまり、相手といかに違う方法で戦うかということになる。
相手と同じ武器、同じ戦法では、数の上で勝負にならない。
知略を使って、相手の思いも拠らない方法で戦う必要がある。
これを現代のビジネスに置き換えると、どうなるだろう。
小さなベンチャー企業が大企業を相手に競う例を考えてみよう。
消耗戦になる価格競争や、差別化しにくいデジタル化などで挑んでは勝負にならないだろう。
むしろ、意外なサービスやマネのできない品質で勝負した方が有利になる。
常に自分に有利な差別化を見つけて、勝負するようにしなくてはいけないのだ。
しかし、わずかな兵力で大軍を相手にするのは、リスクの高い戦略。
いつまでも、この戦い方では勝ち続けるのは難しい。
こちらの情報や秘密がバレてしまえば、相手はすぐに対策を立ててくる。
多くの戦国武将がそうであったように、軍勢が整ったら早めに大軍勢の戦略に切り替えることも必要だ。
それは、隙間なく押し込められた部品配置とコスト削減の努力の賜物に他ならないが、不要なものを全て削ぎ落とした研ぎ澄まされた美しさがそこには存在する。
よく日本刀の美しさに例えられるが、モノのあるべき姿というか自然の姿が魂を魅了するのだろう。
美術家の山口晃氏が日経新聞でビデオカメラの機能美についてコラムを書いていた。
手のひらに収まるサイズから茶器に例えていたそれはキャノンのiVIS-HV20という機種だ。
美術家をも感心させる機能美。
兵器や巨大工場の写真集に人気があるように精密機械の内部を追求した写真集があっても面白いのかもしれない。



共通するのは、寝てばかりだった若者が最後に偉業を為すところ。
中でも有名なのが、わらじで金を得るこんな話。
三年間寝てばかりいた若者が、ある日スックと起き出して、たくさんの新品のわらじを用意した。
それを千石舟に積み込んで佐渡ヶ島へ渡り、島民の古いわらじとダダで交換してやった。
新しいわらじがタダで手に入るのだから島民は大喜び。
若者は大損しただけの様だけど、
持ち帰った古わらじを水で洗うとわらじに付いた土からはなんと砂金が出てきた・・・。
その後、若者はその金で自分達の村を豊かにしましたとさ。
当時、佐渡から金を盗み出すのは重罪。
若者は三年間ただ寝ていた訳じゃなくて、ずっとこの方法を考えていたという訳だ。
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現代も、これと同じような話を聞いたことはないだろうか。
そう、壊れたテレビやパソコン、携帯電話を無料で回収して電子基盤から金を回収する事業がある。
これに限らず、新しいビジネスは一見どこから利益が上がっているか判らないことが多い。
古わらじの泥にだって価値はあるのだ。
「世の中、考えれは新しいチャンスがいくらでも転がっている。」
若者も三年かかった。斬新なアイディアは時間がかかる。
そう信じて、今日もタダ寝る・・・。 ^^